2008年、食品偽装事件で廃業した「船場吉兆」ささやき女将、負債8億円…自宅差し押さえ…自己破産廃業後の壮絶転落人生とは?【爆報!THE フライデー】2015年12月25日

負債8億円…自宅差し押さえ…自己破産2008年、食品偽装事件で廃業した「船場吉兆」ささやき女将廃業後の壮絶転落人生とは?【爆報!THE フライデー】2015年12月25日http://ohikkoshi.blog.eonet.jp/default/2015/12/82008the2015122-6af2.html

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宮部みゆき火車」】
宮部みゆきの構成力の高さには定評があるが、この作品のプロットは特に秀逸だ。ほれぼれするような設計図である。
なによりも驚くのは、最後まで主人公が作中に登場しないこと。それなのに、読み手は彼女がどんな人間なのかをはっきりとイメージできる。

キーパーソンは2人の女。「自己破産の女」と「その女の戸籍を乗っ取る女」

そして2人の女を捜す男。休職中の刑事の孤独で緻密な捜査によって彼女達の悲しい過去、2人の関係、予想だにできない事件の真相がみるみる暴かれる。壮絶な結末を通して現代の日本が抱える「クレジット」の落とし穴を浮き彫りにする。


火車】とは 仏語で「生前悪事を犯した亡者を乗せて地獄に運ぶという、火の燃えている車」のことである。
クレジットカードという見えない「怪物」に捕らえられた女は火車に乗せられ「破産」という名の地獄に落とされる。


完璧なプロット。天才的な心理描写。これらを兼ね備えた稀有の作家【宮部みゆき】が、文壇に叩きつけた社会派ミステリーの最高傑作である。